バイトを始めたと聞いていた。
居酒屋で焼き鳥をやいてると。
接客業についたことが意外で、
でも嬉しかった。
先輩の紹介で、面接を受けたとのこと。
いつかこっそり食べにいって、
働いている姿を見ようと思ってた。
夏に帰ってきたときに、
そのバイトは辞めたと聞いた。
3カ月はがんばろうと、
がんばったらしいけれど、
彼らの場合、
人工内耳や補聴器に汗がはいると、
機器にもよくないし、
とたんに聴こえにくくなる。
なので焼きながら、
何度も手を止めて、
人工内耳を外して拭かないといけなくて、
忙しい店なので流れも止めてしまうし、
急いでいる時にオーダーを聴き逃したりして、
とても優しくはしてもらっているけれど、
気が咎めるから辞めたと言っていた。
店長さんには、
もうちょっとここでやってみろと、
言ってもらったみたいだけれど、
今は別のバイトをしている。
接客業ではない。
昨日、せっかく四国まで行ったので、
そのお店を訪ねてみた。
御礼が言いたくて。
店長さんがいた。
働きぶりを話してくれた。
辞めたいと言ってきたときに、
初めてゆっくり話をして、
もっと早くから、
ちゃんと話を聴いてあげていれば、
辞めなくて済んだだろうにと思ってた。
と伝えてくれた。
学生バイトの間でも、
彼が辞めると言うことを伝えたとき、
惜しむ声がたくさんあって、
今でも
「今日こーすけが自転車乗ってるの見た」
などと、会話に出てきていると聞いた。
バイト先にあいさつにいくなんて、
さすがに過保護だなと思い、
在職中は自粛していたけれど、
聴こえにくいことがわかっていて、
バイトの経験もないのに、
それでも雇ってくれて、
1から教えてくださった方に、
御礼を伝えたかった。
「よろしくお願いします」を言いに行くのは
かなりズレているけれど、
「ありがとうございました」を伝えるのには、
遠慮なんかいらないと思った。
今までも、色々な人に支えられて、
育ってきたが、
これからますます人として、
関わるすべての人に、
磨かれていくわけで。
すべての人に、
ありがとうが言いたくなりますね(o˘◡˘o)