息子が難聴とわかったとき、私はありとあらゆる、
難聴児を育てた方の手記を買い集めて、読み漁りました。
当時はインターネットも今ほど普及しておらず、
書籍に頼る部分が大きかったとは思うのですが、それらの手記に、
とても勇気づけられたことを、今でも覚えています。
今後は私の本が、
一人でも多くの若いママやパパに手にとってもらえるように、
特別支援学校や、耳鼻科などに献本したいと考えていたときに、
メンバーの一人から“サポート購入”の提案がありました。
わたしは自分で寄付することを考えていたのですが、
多くの方を巻き込んで、
関心をもっていただくことができるこの仕組みは、
とてもいいアイデアだと思いました。
サポート購入とは、
トリニティアーツを通じ、
あなたのサポート購入(代わりにお代金を支払ってくださること)によって、
全国の大学病院などの耳鼻咽喉科の待合室や、
全国の聴覚特別支援学校、
難聴学級がある小・中学校や、難聴児親の会に、
本が贈られる仕組みです。
サポート購入をしていただくと、各団体に本を届ける方法は二つあり、
一つは、トリニティアーツが請け負って、お届けする方法。
もう一つは、購入者の方から直接持参いただく方法です。
全部トリニティから送ればいいのでは?と思ったのですが、
そのアイデアを出してくれた人がしてくれた話に、
わたしはとても感動しました。
彼は昔、発展途上国の子供たちに、
最初はお金だけを寄付をしていたそうです。
その時は、お金を寄付していること自体に満足していたそうなのですが、
その後、その中の子供と手紙のやりとりをするようになり、
お金だけを出していたときとは全く違う心の動きをしたことが、
忘れられないと話ししてくれました。
だから、今回のこの本も、
ただサポート購入したから終わり、ではなく、
心を通わせて、自分の手で届けてもらえたら、
その方が嬉しいのだと語ってくれました。
ただ形にするだけでなく、
大切にそれを届けようとしてくれるメンバーの気持ちが
とても嬉しかったです。
そうやって、
ここね本出版の際に導入したサポート購入制度。
先日もある方が、どこにしようか、
あるいはどう伝えようかずっと考えながら、
やっとお渡しすることができましたと、
とてもとても丁寧な報告をくださいました。
早くひろめることや、多く伝えることは、
わたしたちにとってそんなに重要じゃない。
大切に、丁寧に、心がこもったかたちで、
伝わっていくことが、本当に嬉しいです。
このサポート購入制度により、
163箇所の施設や病院、学校へ、
ここね本が贈られてきました。
献本してくださった方、献本先を紹介くださった方、
本当にありがとうございます。
ここにカウントされていない、
ご自身で献本先へ持って行って下さった方も、
数えきれないほどおられます。感謝です(*˘)˘*).。:*♡
(2017.8月をもって、サポート購入制度は終了させていただきました)